初夏を思わせる季節になってきました。
そして震災から１ヵ月半ほど立ちました。
まだまだ先は見えぬ状況ですが、僕もそうですが皆さんも気持ちは大分落ち着いてきたと思います。
川崎・しんゆり芸術祭（アルテリッカしんゆり）2011の開幕コンサートと言うことで、小田急線の新百合丘駅にある昭和音楽大学のとても立派で素晴らしいテアトロジーリオショウワでコンサートが行われました。
新百合丘駅は自宅より電車で３０分位の場所でとても近い駅ですが、降りるのは初めてです。
街の雰囲気は先日行きました多摩センター駅にどこか似ている気がします。連休に入ったので家族連れで街は賑わっていました。
ホールまでは駅から徒歩１０分くらいの場所で、自然に囲まれた素晴らしい大学の構内にあります。
昭和音楽大学と言えば丁度震災があった時に、第9回フランツ・リスト国際ピアノコンクールで、昭和音楽大学のピアノアートアカデミー在籍の後藤正孝さんが、第1位および聴衆賞（Van Lanschot Bankiers Audience Award）およびジュニア審査員による賞（Prize of the Junior Jury）を受賞されましたね。震災で暗いニュースばかりの中で、とても嬉しいニュースとしてテレビや新聞で紹介をされていました。

テアトロジーリオショウワですが、まだ新しいホールでとても大学の施設とは思えぬ素晴らしいホールでした。
音楽を学ばれる学生には最高の環境ですね。
さて、今日は川崎・しんゆり芸術祭（アルテリッカしんゆり）2011の開幕コンサートのため司会者の方と芸術祭の実行委員長の方、川崎市長さんがまず挨拶をされました。その中で川崎市は震災で被災された方を受け入れていますので、今日は数十人の被災者の方をご招待していますとのお話もありました。
まずは 小山さんの皇帝です。 小山さんは黄金色の素敵なドレスで襟元には大きな綺麗な赤いガラスの装飾が施されていて、ゴージャスな雰囲気が皇帝にぴったりです。
金聖響さんと神フィルさんの演奏は今日始めて聴きますのでとても楽しみです。
金聖響さんの腕が振り下ろされると、ジャーンと皇帝の冒頭の音と共に小山さんのピアノが。おっ、ピアノの音がとてもまろやかで綺麗な音色です。さすがに音大のスタインウェイ。手入れは十分にされている様でその響きはとても美しいです。やはり皇帝は元気が貰えますね。
先日のチャリティーコンサートでは、やはり震災や被災者の方たちの事が脳裏に浮かび、音楽を没頭して聴く気持ちにまだなり切れていませんでしたが、今日は被災者の方たちとも一緒に感動を味わう事が出来るし、心の底から皇帝を楽しめました。 小山さんの演奏はもう語らずとも皆さんの耳には響いていると思いますが、歯切れがよく生き生きとした皇帝はとても素晴らしく、十分に元気を頂く事が出来ました。そして２楽章、天にでも昇る様な美しく心地よいピアノの音色で心が洗われる気持ちになります。とにかく美しい。。。
そして初めて聴く金聖響さんと神フィルさんの演奏はとてもまとまりが良く、ベートベンの持ち味を十分に出し切っていて小山さんのピアノとのやりとりも素晴らしく最高の皇帝でした。
演奏が終わると同時にブラボーが飛び交い、一斉の拍手がホール内を包み込みました。皆さんも心の底から演奏を楽しまれた事を肌で感じる事が出来ました。久しぶりに晴れやかな気持ちが漲りました。
休憩時間のホワイエは沢山の人で賑わい、大学のホールをまったく感じさせぬ素晴らしいホールです。
後半の英雄も素晴らしかった！金聖響さんの熱演は素晴らしかったです。神フィルさんもそれに応え、十分に音を出し切っていて、最高のエロイカでした！！
今日の演奏は、日常生活の全てを忘れさせてくれ、音楽に無心になれる素晴らしいコンサートでした。
金聖響さんと神フィルさん、そして 小山さん。沢山の感動をありがとうございました。

終演後、ホワイエに出る所で 小山さんに遭遇。突然、目の前に現れた小山さんにファンの皆さんはびっくりした様子で、皆さん、小山さんの後を追いかけて行きました。そうなんです。 小山さんも急遽、被災者への義捐金のお願いに参加されたのです。
そして沢山の暖かい気持ちが被災者の皆さんへと届けられる事になりました。

ゴールデンウィーク初日は素晴らしい一日で終わりました。
次は５月４日のラ・フォルジュルネです。残念ながらコンサートの数は減りましたが、幸いにも小山さんは使用できなくなったホールＡがホールＣに変わっただけで、ブラームスの第１番は当初と変わらずです。
楽しみに待ちたいと思います。

では、皆さんと会場でまたお会い出来ることを楽しみにしています。




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