都民芸術フェスティバルは、公益財団法人東京都歴史文化財団事務局からの委任を受けて東京芸術劇場が毎年実施していますが、今年は東京芸術劇場が工事のため東京文化会館に変更となりました。このコンサートは低額料金で最高のコンサートを気軽に多くの人に楽しんでもらおうと言う趣旨なのでチケットはいつも早いうちに完売となります。僕もいつも発売当日に購入しています。
小山さんはこのフェスティバルに毎回出演しています。演目も豪華絢爛の曲ばかりです。ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番は今回で3回目になります。(指揮者、楽団は違いますが・・・)
2011/ 2/10(木) 2011 都民芸術フェスティバル /
ベートーヴェン・ピアノ協奏曲第版「皇帝」
2010/ 3/ 5(金) 2010 都民芸術フェスティバル /
ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番
2009/3 /22(日)2009 都民芸術フェスティバル /
チャイコフスキー・ピアノ協奏曲第1番
2007/3/21(水・祝日)2007 都民芸術フェスティバル /
ラフマニノフ・ピアノ協奏曲第2番
今日は生憎の雨で予報は夕方より雪と言うとても寒い一日です。
途中、早い食事を軽く済ませ上野には6時15分頃に到着しましたが、入場時間を待つ人が溢れんばかりの状態で、まるで上野駅にいるような感覚でした。
プログラムがラフマニノフとベートーヴェンの「運命」と、誰にでも楽しめる豪華プログラムであり今日のコンサートを多くの人が待ちわびていたと思います。そんな気迫が開演前より漂っていました。
いつもは前の方の席ですが、今日は1階席・中央列の後ろの方で、丁度小山さんの手元が見える席にしました。東京文化会館の座席は後ろの方に行くに従い高くなっているので前の席が視界を遮る事は無く楽しむにはとても良い席でした。
座席に腰掛け待つ事10分位で、東京フィルハーモニーの皆さんと指揮者のコバ研こと、小林研一郎さんが登場され、まずモーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」〈序曲〉です。新春早々景気の良い曲です。
僕は一昨日にフィリアホールで小山さんのコンサートを聴いているので耳の方もだいぶ音に慣れ親しんでいるので今日は最初から最高の状態で聴く事が出来ました。
心も軽やかになった所で次はいよいよ小山さんのラフマニノフです。
舞台の袖に置かれていたピアノが厳かに舞台の中央に移動されます。
この情景を見ている時点から、僕の中では既にコンサートは始まっていて今日のピアノはどんな音を聴かせてくれるのだろう・・・などと想像しながらもう胸はドキドキの状態で恐らく小山さん以上に緊張しているのでは?と思います。
そして鮮やかな緑色のドレスに身を包んだ小山さんが登場されると沢山の拍手が鳴り響きました。座席から見る舞台は丁度額縁の中に描かれた絵の様で楽団員の皆さんと鮮やかな緑色のドレスの小山さんとの絶妙なバランスが何とも言えず美しく、今日この場所で最高の楽団と指揮者、そしてピア二ストのラフマニノフを聴けるとは、本当に贅沢で幸せな瞬間だと思いながら小山さんの演奏を待ちます。
小山さんはコバ研さんと合図を交わしたあと指先が鍵盤に落され、重厚な鐘の響きが会場内を包み込みました。そして壮大で感動的な旋律がコバ研さんの指揮に導かれ描かれて行きます。
コバ研さん、そして東京フィルハーモニーの皆さんとの息の合った演奏は例え様のない美しい旋律に乗せて感動とロマンを聴かせてくれました。第2楽章の美しさは言葉では表現する事が出来ないほどに美しく心が蕩けそうになります。そして最終楽章はコバ研さん、東京フィルハーモニーの皆さんとが一つになって感動が最大に達しフィナーレとなりました。この素晴らしい演奏に対し、ブラボーと沢山の拍手が贈られました。
後半はベートーヴェンの運命でしたが、コバ研さんの熱演に場内の皆さんも大満足した様子で拍手はいつまでも鳴り響いていました。
アンコールはコバ研さんの18番。ブラームスのハンガリー舞曲第5番でした。その流麗で迫力ある演奏に皆さん大満足した様子で終演後の顔には満面の笑顔がありました。
終演後はサイン会もあり、皆さん、小山さんと楽しく会話をされていました。
ホールを出るとなんと、雪が吹雪いているではないか!雪の予報がされてはいましたが、これには驚きましたね。そして電車に大きな遅れなく無事帰宅できました。
次の週末はいよいよ文化村オーチャードホールでの「小山実稚恵の世界」です。
沢山の小山ファンの皆さんとお会い出来ることを楽しみにしつつ、今日は筆お置く事とします。
このコンサートをお聴きになられた方がいましたら、是非感想をお寄せください =>
こちらです
今日のお勧めの1枚は1月25日に新譜発売される Vocalis です!
昨年の震災は小山さんの人生をも変える程の辛い出来事でした。
そんな中で、心優しい小山さんが思いを込めて弾き上げたアルバムです。
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